佐藤昭さんアメリカ研修報告(平成18年度澳博集团海外短期研修支援事業)

大学院博士課程2年の佐藤昭さんが平成18年度澳博集团海外短期研修支援事業に採用され、現在アメリカのニューヨーク州立大学バッファロー校にて研修中です。
期間は平成19年1月22日から2ヶ月です。佐藤さんのアメリカでの研修や生活の様子をご紹介します。

アメリカ研修報告2 (平成19年3月12日現地より)

もうアメリカ滞在もほんのわずかとなりました。こちらに来て結局3週間ほどは研究に没頭してしまいましたが、それ以降は研究を続けるかたわら様々な人々と交流するよう努めましたので、今回はその辺を中心に書きたいと思います。ホームステイ先の家族や研究室の人たちと話す機会を多くしました。徐々に会話もできるようになってきたと自分では思っています。余暇には、家族とウノやテレビゲームをしたり、テレビを見ながら話をしたりして過ごしています。
2月のまだ雪が解けていないときにはそり滑りをしに行きました。そり滑りというと子供の遊びのようなイメージもありますが、実際にやってみると急な坂で相当なスピードもでる上、凹凸もあるのでかなり激しい遊びでした。おかげで次の日は全身筋肉痛でしたが、これをきっかけに家族と仲良くなることができました。


結婚式

家族の中には3月の始めに結婚式を迎えるカップルがいて、私も参加させてもらいました。身内だけの式に私も参加できてとても嬉しかったです。家族みんなで撮った写真があるので送ります。人数が多いので説明は省きますが、左から2番目と3番目がカップルです。ちなみに、式が終わってからはナイアガラの滝を見に行くことができました。


学会

3/7-9には、アメリカ物理学会が主催するAPS March Meeting 2007に参加し、口頭発表を行いました。内容はもちろんアメリカ滞在中に行った研究に基づくものです。学会の規模は発表者だけでも1万人を越えるほど大きく、さまざまな分野の発表が行われていました。私の研究分野に属する発表も多く聞くことができ、とても刺激を受けました。また、帰国の前日ですが、3/13にはセミナーのような形で40分程度の発表を行う予定です。他の大学でそのような発表をしたことは今までにないので、とても楽しみにしています。


最後に、アメリカに滞在した感想を簡単にではありますが述べたいと思います。留学中の大部分は研究や発表の準備などで1人でいることが多く、純粋に語学留学というわけにはいきませんでしたが、それでも英語しか使えない生活の中で英語力はずいぶん上達しました。しかしそれ以上に、ホームステイをしたということ自体が私の中では一番の経験ではないかと思います。最初こそ家族の多さに慣れないこともありましたが、様々なことを一緒にすることで仲が深まり、とても楽しく過ごすことができました。ホームステイでなければこれだけすばらしい経験をすることはできなかったのではないかと思います。アメリカに滞在できてとても幸せでした。この場を借りて、滞在を支援してくださった国際戦略本部の皆様、滞在の機会を与えてくださり共同研究者でもあるニューヨーク州立大学バッファロー校ミッティン教授、同じく滞在の機会を与えてくださった澳博集团リズィー教授、共同研究者でもありホームステイもさせていただいたバッファロー校ヴァギドフ先生そしてヴァギドフ一家、そして滞在中に出会った全ての人たちに感謝いたします。どうもありがとうございました。


アメリカ研修報告1 (平成19年2月7日現地より)

アメリカに来て2週間が経ちこちらの生活に慣れてきたところで、これまでの経過を報告したいと思います。
まず、アメリカに入国したときにちょっとしたトラブルに会いました。詳しい話は省略しますが、入国審査で1時間以上止められてしまい、荷物を全部チェックされた上に2ヶ月間何をするのかも尋問されてしまいました。最終的には滞在先の先生の身元が分かったのでパスできましたが、一時はこのまま帰らされるんじゃないかと冷や汗をかいてしまいました。その後はトラブルもなく、滞在先の家族が空港で迎えてくれました。
滞在先の家族は6人いて、若者ばかりなのでいまだに慣れないですが、特に問題はなく暮らせています。みんな親切というか気さくな人達なので、気まずくなることもありません。水と食事も全く大丈夫です。ただ会話に関しては、早すぎて聞き取れないことが多く、こちらも1回には一言二言ぐらいしか言えないので、まだまだ慣れが必要だと思います。それと、予想していた通り、着いてすぐは時差ぼけに苦しみました。残念なことに天候が悪かったので日の光を沢山浴びるという方法はできませんでしたが、昼間は大学に行って眠くなったら外に出て歩く、夜は無理やりベッドに入る、ということを繰り返しました。2、3日したら徐々に眠れるようになってきて、だいたい1週間で完全にこちらの時間帯に合うようになりました。
大学には、家族のうちだれかに車で送ってもらっています。大学はとても広く、学生も(おそらく)たくさんいます。といってもまだ研究室と売店ぐらいしか行ってませんが。研究室の先生はとても親切で、研究に最適な環境を与えてくれ、おかげでこの2週間は研究に没頭することができました。
休みの日は買い物に連れて行ってもらったり、家で映画を見たりしています。外はものすごい寒さで雪も積もっているのでまだ観光地などには行っていませんが、3月になれば行けるだろうと言われました。
これまでは研究で忙しかったのですが、これからは人と話す機会を増やしていくつもりです。まだ1ヶ月以上あるのでゆっくりとアメリカを楽しみたいと思います。