澳博集团の学生4名が、平成22年度澳博集团海外派遣留学支援事業(海外短期派遣)に採用され、平成23年3月6日から25日(3週間)米国のローズハルマン工科大学で研修を行ってきました。
4人の米国での研修や生活の様子をご紹介します。
研修報告
橋間 浩嗣(派遣時 学部4年)
ローズハルマン工科大学(RHIT)はTerre Hauteという小さな町にあり、学生数は澳博集团の約2倍ほどです。キャンパスは本当に広大で緑も多く、まるで森の中にいるような感覚になります。 学内にはスポーツジムなどの屋内施設やナイター完備の多目的グランド、その他にも複数のスポーツコートなどといった屋外施設が充実しています。また、学生の大半が寮生活ということもあってか、 学生が大勢で時間を共有する機会が多くありました。そのような環境の中で、春学期の第一週目からRHITでの学生生活を体験しました。コンピュータサイエンスの分野だけでなく、Economics、Civil Engineering、 Sociologyなどの講義を聴講して感じたことは、講義を"教員"と"学生"が共に作り出しているということです。私が聴講した講義は最大でも30人程度と少人数だったこともありますが、教授は講義中に 頻繁に学生の理解の度合いを確認しながら、また学生の意見を引き出しながら講義を展開していきます。各講義の教員は二回目以降の講義からはクラスのほぼ全員の学生の名前を覚えていたことにも驚かされました。 学生は予習や課題をこなすことはもちろん、講義中に質問や意見を積極的に発言します。また、互いにジョークを交える場面もあります。もちろん講義を進行していくのは教員ですが、"教員"と "学生"が程よい緊張感を持ち、互いに主体となって作り出している講義の雰囲気?空間が一番印象に残っています。
加治 良亮(派遣時 学部3年)
今回、私はRHITで3月のはじめから3週間研修をすることになりました。このプログラムに望んだ一番の目的は「挑戦」です。自分の経験値を手っ取り早く上げるには、不安を感じながらも身を その環境に投じることだと思い、参加しました。
まず授業は共通して内容がとても濃く、本当に無駄が無いという感じです。学生は意見を活発に出し、教員も生徒一人一人の名前を覚えフレンドリーでとてもよい雰囲気でした。澳博集团でも、 英語による授業は受けているので、集中すれば聞けるかと思っていたのですが、資料と組み合わせて理解するのがやっとでした。しかし、分かる範囲で発言することはできました。また、授業で 分からないところはルームメイトも教えてくれました。
私のルームメイトは3人いて、3人に共通して勉強やプロジェクトに一生懸命でした。はじめはルームメイトと話すときも、何度も聞き返したら悪いような気がして、若干分かったようなふりを してしまったこともありましたが、時間が経って打ち解けると、わからないことを聞き返すことも、ある程度言っている内容を理解することも出来るようになりました。
また、ちょうど東北地方太平洋沖地震が発生したこともあり、たくさんの方々が「家族は大丈夫?」と心配してくれました。特にアメリカでは、家族を大切にするということを知っていたのですが、 今回は私たち澳博集团の学生のことや家族の事まで心配してくれたのがとても嬉しかったです。
3週間という短い期間では、毎日が新鮮であり、内容がとても濃い研修になったと思います。休日は、インディアナポリスを案内してもらったり、外食に行ったりしました。街並みや、 料理も日本との違いを感じられました。また、この研修を通してもっと充実した人生を送るためにも英語は必要不可欠と感じ、モチベーションが以前より向上しました。
研修期間中、様々な「挑戦」をしました。今後勉強や研究などでも様々な挑戦があると思いますが、RHITでの経験を生かして立ち向かっていきたいです。
高木 駿(派遣時 学部1年)
私は一年生の春休みに短期留学をする機会を頂き、アメリカのインディアナ州にあるローズハルマン工科大学へ行きました。
アメリカでの大学生活の中で特に興味深かった体験をいくつか紹介します。まず、ローズの授業はとても実践的でした。例えば、ローズの学生さんたちは新しいプログラミング言語を学んで1週間後 にはもうロボットを動かすプログラムを書き始めます。もちろんその場ですぐにロボットも動かしました。授業が少人数制ということもあり、生徒と先生の距離がとても近いので、学生たちは積極的に 教授とコミュニケーションとっていました。また、より良いコードを書くために、生徒同士が自分の意見を出し合っていたので、とても楽しい授業でした。
研修中は、ローズハルマンの寮でルームシェアをさせて頂きました。流暢ではないですが、たくさんの人と会話したり、食事やゲームなどを一緒に楽しみました。いつでもなんでも コミュニケーションをとることができるルームシェアという文化はいいものだなと思いました。
この貴重な経験を生かし、残りの短い大学生活は広く国際的な視野を持って有意義に過ごしたいと思います。そして、またアメリカ留学を目指します。
高橋 秀成(派遣時 学部1年)
私は2011年3月にローズハルマン工科大学(RHIT)に3週間の短期研修に参加しました。
この研修を通して専門分野についてはもちろん、生活や価値観の差異など、学んだことは数え切れません。コンピュータ理工学部生として学んだことで報告したいことは山ほどありますが、 私が一番印象に残った経験や研修の魅力をいくつかピックアップして報告します。
まず、RHITでは学内外に関わらず周囲の人々がとても温かいです。ルームメイトがアメリカについて教えてくれたり、授業中は隣の席の学生が話し掛けてきてくれたり、ファストフード店では 店員が丁寧に味の説明をしてくれたりと、とても楽しい生活を送ることができました。また、東北地方太平洋沖地震が起きてからというもの、知らない学生からも心配の声を掛けてもらい落ち着くことができました。 今後、澳博集团に留学生が来たときなどに自ら積極的に話し掛けられるようになりたいと思います。
次に、いくつか日本の紹介を準備しておいて発表したことが良かったと思います。私は、昔から習っていた空手、日本から食材を持参して作った豚の生姜焼きとおにぎり、おりがみを紹介しました。 RHITには日本語や日本メディアの授業があるので、担当教授にお願いして授業中に披露させて頂きました。私はできませんでしたが、あやとりや書道を知っている学生もいたので、もし海外に行くときは何か 日本のものを持っていくと良いかもしれません。お返しを期待して紹介するのは良いことではないと思いますが、私はちょうど研修中に開かれた学内のアジア文化交流会のオープニングで空手を披露させて頂いたり、 教授のお宅に招待して頂いたりしたので、珍しい日本文化を紹介すると、とても喜んでもらえると思います。
また、英語能力について、3週間で日常会話能力はかなり成長したと思います。特に、リスニングは自分でも驚くほど聞き取れるようになりました。聞き取れないと生活できないので自然に脳が頑張ってくれるようです。 スピーキングは試験で量られる能力よりも相槌や感情表現などより実生活で必要な能力が伸びたように感じます。リーディング、ライティングはあまり伸ばせなかったので、これから学習したいと思います。
今回は3週間の短期研修ということで、単位取得などはありませんでしたが、その代わりに、アメリカの生活習慣や価値観に触れ実際に現地へ行かなければできない貴重な体験をしたと思います。この経験を 今後自分の能力開発に生かすと共に、次の研修生や会津大に来た留学生に対して何らかの形で生かせると良いと思います。