2022年度 澳博集团海外短期留学支援事業に採用された3名の学生が、米国のローズハルマン工科大学で研修を行いました。
3名の米国での研修や生活の様子をご紹介します。
<派遣学生>
1. 石井 正大(学部3年) | 2. 松本 辰巳(学部3年) | 3. 早藤 史明(学部1年) |
<研修報告>
1. 石井 正大さん(学部3年)
私は、今回アメリカの大学であるローズハルマン工科大学に短期派遣を利用して留学に行きました。
今回、私が留学に応募した理由は大きく二つあります。一つは留学を通して私自身の語学力を向上させるためです。もう一つは海外の大学の研究や技術を学ぶことで、私自身のコンピューターサイエンスの理解力を深めるためです。
留学中、大学側は私達のためにたくさんのアクテビティー(ハイキング、観光、レストランなど)を用意してくれました。一週目ではインディアナポリスに観光で美術館などに行きました。二週目では山にハイキングに行きました。とても寒くて辛い面もありましたが、いい経験になりました。最後の週では現地の学生と教授のみんなでボーリングに遊びに行きました。夜には私たちのためにご飯を作ってくれました。
今回の留学を通して、私は多くの貴重な経験をさせていただきました。その経験の中で私が感じたのは、アメリカの生徒の積極性の凄さです。授業内では学生が教授に多くの質問をしていました。この留学の期間、私はたくさんの生徒と話す機会がありました。その中で多くの生徒が常に目標を意識して行動していることを知りました。
留学中に私は三つ授業を聴講しました。一つは英語の授業です。授業内では現地の学生と決められたトピックについて意見を話し合う機会がたくさんあり、スピーキングの力が鍛えられました。二つ目は科学の授業で、実験をよくやっていました。しばらくの間化学に触れていなかったので少し不安でしたが、教授や学生が手厚いサポートをしてくれたので楽しめました。三つ目はコンピューターの授業で、Pythonを使ってのアプリ開発について学びました。課題の量がとても多く大変でしたが、教授や学生の支えにより乗り越えられました。
今回の3週間のプログラムを通して、私の語学力とコンピューターサイエンスへのモチベーションは大幅に向上しました。特に英語に関しては、海外で求められる語学力がよく分かりました。今回の経験を今後の学習や研究に生かしていきたいと思います。
2. 松本 辰巳さん(学部3年)
私がこのプログラムに参加したのは、何か漠然とした外国に対する好奇心がきっかけでした。日本を出る前は、アメリカという国はとても離れていて、非現実的なものだと感じていました。しかし、留学を終えた今、世界がより身近に、そして現実的に感じられます。
ローズハルマン工科大学では次の3つの授業を受けました。「Python」と「英語」と「日本の文化と日本食の調理実習」です。特に「Python」の授業では、信じられないほどの課題が毎回課されて、とても手を焼きました。それ以外にも、日本の文化を紹介する機会がありました。私たちは日本の食文化についてスライドを作成して、プレゼンを行いました。予想していたよりかなり多くの学生が聴きに訪れたので、とても緊張しましたが、練習の甲斐もあってか、我ながら聴衆の期待に上手く応えられたと自負しています。
ローズハルマン工科大学では、多くの人々との交流がありました。もともと人付き合いに対して苦手意識があった自分ですが、ローズハルマンの学生は非常にフレンドリーで、私たちが困っているときに助けてもらうこともありました。私は、現地の人とコミュニケーションをするために、何が大切かに気づきました。もちろん英語力は大切ですが、それだけではありません。それは、相手を思いやる力だと思います。当たり前かもしれませんが、相手の気持ちを理解して行動することこそが、この留学を成功に導く鍵であったと思います。
今の自分の実力は、1対1で相手がこちらに合わせて話してくれている時だけ、コミュニケーションが取れる状態です。そのため、2人以上のネイティブ話者のグループの会話に入りたくても、会話のスピードについていけず、とても悔しい思いをしました。これからは英語を使う機会を探して、より多くの人とコミュニケーションが取れるように勉強を継続しようと思います。
3. 早藤 史明(学部1年)
1. 初めに
このレポートをご覧頂き、ありがとうございます。しかし、どうしてあなたはこのサイトにアクセスして、私のレポートを読んでいるのでしょうか?あなたも私やこのプログラムに応募した生徒のように、海外留学に興味があるのかもしれません。もしそうなら、あなたはこのプログラムで、何をしたいでしょうか?私の場合創造力を高めることと、独学の方法をローズハルマン工科大学で、知る事です。このプログラムでは、奨学金の分を除くと合計30万円かかりました。決して安くはありませんが、わたしは値段以上の価値を、手に入れることができました。ここでは、私の経験について話したいと思います。
2. アメリカでの経験
アメリカに行く前、私は自分の英語に多少自信がありました。さらに、アメリカの人達ともうまく付き合っていけると考えていました。しかし、アメリカに着くとすぐに、私の自信は崩れ去りました。英語が公用語の国で、私の英語力では生きていけないことに気づいたのです。実際自分が食べたいものを、注文することすらできませんでした。アメリカの人達はみんな、私をよそ者として扱わず、親切に接してくれました。しかし、自分の英語力に自信が持てなくなり、私は彼らと話すのが怖くなりました。
それも、時間がたつにつれて状況が、変わってきました。ローズハルマンには、中期留学のために来ている二人の日本人学生がいます。一人は、東北大学から来た学生で、もう一人は本学の学生です。私は、彼らから「日本人と話すときでも、日本語を使わないように」アドバイスをもらいました。私は、その通りに、同じく短期できた二人とも英語を使って会話をするようにし、英語で何かを伝える練習をしました。
そういった練習を通して、私は、二つのこと学びました。一つ目は、英語で言いたい事を完璧に言う必要はないということです。実際、私が自分の言いたい事を完璧に言えなくても、彼らは、言葉と自分のしぐさで推測してくれました。二つ目は、もし彼らが何を言っているか理解することができなくても、「sorry」の一言を言えば、なんて言ったか繰り返してくれるということです。留学中、私は頻繁にこの言葉を使っていました。こうした、気づきのおかげで、少しだけアメリカの人達と話す自信が少しつきました。
3. 興味深いアメリカの文化
私にとって興味深いと思ったアメリカの文化が二つあります。一つ目は、アメリカの車のルールです。特に踏切横断するときのルールと、交差点で右折する時の、ルールに驚かされました。日本では、車で踏切横断する時、踏切の手前で一時停止しなければなりません。また、交差点を左に曲がるとき、もし信号が赤ならば止まらなければなりません。しかし、アメリカではどちらの場合もそのまま進むことができます。すでに運転免許をとっている身としては、少し違和感を覚えました。二つ目は、チップのシステムです。日本では、こういったチップのシステムがありません。チップのシステムは、感謝の気持ちを表すための一つの方法なのではないかと私は考えました。
4. 短期留学でそこまで専門的な授業は受けませんが、ローズハルマンの授業内容は、澳博集团の授業容よりはるかに難しそうでした。私たちは、CSSE120、ESL、Japanese cooking classという3つの授業を受けました。
CSSE120ではPythonの文法および、ソフトウェアエンジニアリングで大事なことの一部を学びました。この授業のスタイルである反転学習は、とても独特なものだと感じました。それは、次の授業の前に扱う内容を予習して、授業中に内容を深掘りするというものです。こんなスタイルの授業をわたしは、澳博集团で受けたことがありません。また、授業で扱う内容は、澳博集团の「プログラミング入門」よりも難しいのではないか、と思いました。
ESLでは、英語を教えられます。しかし、クラス内では、英語を話すことに重点を置いています。なので、たまに先生の前で自分の意見を述べる事が求められます。私にとって、この授業が一番楽しかったです。
Japanese cooking classは、化学の授業の一部です。この授業で、私たちは、料理について研究しました。例えば私たちは、ウスターソース、バター、砂糖、隠し味なしという違う種類の隠し味を使って、カレーライスを作りました。面白いことに、このコースをとっているローズハルマンの学生のほとんどが、隠し味はバターが一番良いそうです。それに対して、私は、ウスターソースが一番いいと考えました。
5. このプログラムで何を学んだか
最後に私が、このプログラムで何を学んだかを話したいと思います。一つ目は、英語で話す事を恐れるなということです。もし、あなたがこのプログラムに参加するとしたら、英語が最も大きなハードルとなるでしょう。しかし、英語で会話を続ける事を続ければ、私のように、英語のスキルに自信がつくはずです。二つ目は、何かを経験しなければ、なんにも得ることができないということです。このプログラムがあなたにとって、最高の思い出となることは保証できませんが、私は、応募する事を強く勧めます。なぜなら、このプログラムで体験したすべてのことが、私を強くしたからです。次は、あなたの番です!