留学に行く表向きの理由は、英語、ソフトウェア、論文の書き方など研究に関するヒントなど必要な技術を習得するためです。裏向きの理由は、社会人になって時間が取れなくなる前に、世界を見てみたいと思っていたからです。

アメリカに到着して受けた第一印象は、「何もできない」、無力さでした。レストランで注文したいとき、相手に伝えたいことが伝わらなかったし、授業では、先生が言っていることが理解できません。ここ米国では、自分は、当たり前のことがきちんとできていない外国人でした。そして、留学開始から1ヶ月は、毎日が同じことの繰り返しです。授業を受けて英語が聞こえないからか、発言ができない、それがずっと続くので1日1日が本当に長いです。そして、その留学にピリオドを打たされるようなことが起こります。それは、先生から頂く、リスニングでのフィードバックとスコアの評価の低さです。そこでようやく自分は、英語が聴こえない時、聴こえているフリをしていたと気づきます。その日からが本当の留学の始まりでした。「もう、帰ろう。」と帰国を真剣に悩んだときもありました。こればかりは、ひどく精神を痛めました。しかし、自分には留学をやり通すと「決めたこと」なので、この道しかないと前に進みました。一度、英語が嫌いになったのなら、もう一回、好きになるまで勉強してやろうという思いで頑張ってきました。そんな中、仲間たちと出逢います。

私の人生に影響を与えた留学生との出会いです。彼らは、異国の地で、まるで開拓者かのように自身の意志を固く決意し、志を持って勉強します。ただ授業についていくことが難しいこの地で、頑張っている学生を見て、どんどん惹かれていきました。彼らは、夢を持って頑張るという、最初の一歩目を踏み出すための山頂への登り方を背中で教えてくれました。大学の講義だけでは味わえない、夢を追いかける楽しさ、努力できる喜びを学びました。その日から、私も文字通り「留学生」になれたと思います。

最後になりますが、目標に向かって何かに挑戦することは、それが成功するか失敗するかに関わらず、挑戦したこと自体に意味を持ち、それが将来への経験となります。私は、留学をするとき、夏から半年間留学しようと思っていましたが、直前になって、冬からに変更しました。私が伝えたいことは、留学に行こうと悩んでいる人や、何かを始めようとしている人で、「考える」ことは簡単でも、実際に実行することは難しいです。しかし、その中で、一歩踏み出すことで大きなチャンスに近づくことができます。

追伸:アメリカは、中国語で「美国」と書きます。

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